ムンバイに着きました。が、依然としてムンバイが一体インドのどこなのか分かりません。チケットカウンターのお姉ちゃん曰くコルカタの下なんだけど…。 この旅唯一の目的地である夢にまで見たインドの空気に触れたとき、不覚にも嬉しくて涙が出そうでした。
とりあえず飯食わんと始まらんので空港のすぐ近くのボロい食堂へ。 パンとポテトと白いカレーで15ルピー(38円)でした。結局後にも先にもインドでこれより安い食べ物はないようです。
地図も何の情報も一切持っていないため、どこに行きたいのかも分からず、とりあえず宿を探すことにしたのですが、どこに行けばいいのかさっぱり分かりません。 とりあえずキツキツのバスに乗り込みましたが「どこまで行くの?」と料金取る人に言われなんと答えるのがいいか分からず適当にネクストステーションと答えました。結局バスからなかなか降りることができず、3駅ぐらい通過したところで降車。 うろうろと重いバックパックを背負い散歩するも、なかなかホテルは見つかりません。ホテルを探している事を人に伝えると、ホテルまで案内してくれました。ありがたい!
高くない、普通の値段だと言われたそのホテル、見た目がやたら高級そうで心配でした。荷物運びのボーイもいるし。案の定一部屋6000ルピー(9000円)で泊まれるはずもなく、1000ルピーで泊まれるところをと紹介してもらったホテルに1600ルピー(2500円)で泊まることにしました。もちろん、泣く泣く。ムンバイの物価の高さを思い知ります。なんなんふざけてる!!
ホテルで地図を見せてもらい驚愕しました。ムンバイ、コルカタからむっちゃ遠いやん!!!むしろデリーの方が近いです。ヤバいです。 そんな感じでこれぞほんとの絶望。 キャッシュカードもMacBookの充電器も失くすし飛行機でのトラブルもありの何重苦や。
ヤバい光景みてもたと思ったらただの髭剃り屋だった。こんなとこでやんなよ。 髭剃られてるジジイに「What do you want?」って聞かれたけどよく意味が分からんかったのでナマステ言って去った。
宿の周りを散歩しようとしたらこのジジイがいた。ボディ・ランゲージのみでどうやら喋れないらしい。 何言ってるのか全然わからん。
そのジジイが吸ってたこれを奨めてきた。ボディ・ランゲージにも限界があるしわけわからんから「What is this?」ってつい口走ったら普通に「ビディ」って返事きた。 喋れるんかい!!!!
こいつあまり英語喋れないんかよくわからんくて、とにかく一緒に何か飲もうみたいなのを言ってきているようだった。割とこのジジイの顔といい謎めいてるとこといい興味が湧いたので着いて行くことにした。 ジジイに連れられたのはすぐ近くの酒屋だった。
ジジイに98ルピーのビールを勧められ、勝手におれの金で65ルピーほどの焼酎っぽい瓶を買いやがった。まぁそれぐらいいいやとか思いつつ工事現場っぽいごちゃごちゃした汚いところに腰を下ろし酒を呑んだ。 ふと後ろを振り返るとおばちゃんがいた。彼女は卵売りらしい。1つ3ルピー(4円)と激安。ジジイがこの卵を買えと薦めているようだったので食うことにした。
おばちゃんが新聞紙の上でナイフをいれて4つに切り分ける。1つ食べてみるとこれが美味い。食べなれない味なので、たぶんアヒルの卵なんだと思う。結局3つ美味しいツマミとして頂きました。
帰りに近くの人にジェスチャーで「このジジイは頭がおかしいんだ。」的なことを言われたような気がします。実際そうなのかもしれないし、おれも普通ではないと思ったけど、危険な臭いはしなかったし、意味不明な感覚に浸れてよかったというか。
知らない人に付いていかないと言う鉄則を普通に人は破るわけですが、そういうのは失敗したときに他人が説教するために適当な理由であるような気がするし、何よりも”したい”か”したくない”かです。自分の直感に変な理由は要らない。 それで失敗しても理由なんてなければいちいち探さなくてもいいじゃない。と。